キシリトールは天然素材の甘味料で、しらかばの木、イチゴ、レタスなどにも微量に含まれています。
キシリトールの甘さは砂糖とほぼ同じですが、むし歯菌がキシリトールを食べても、歯にくっつく元になる「うんち(歯垢)」も、歯を溶かす「おしっこ(酸)」も作れません。つまり、むし歯の原因になりません。
「甘い = むし歯菌の原因」というわけではないのです。
このように、むし歯菌数を減らせる効果を持つのはキシリトールだけなのです。
砂糖の制限や歯磨きだけではむし歯予防が難しい時に、キシリトールは非常に役立ちます。
キシリトールはむし歯予防と組み合わせることで、より予防効果を高めるためのサポート役として機能します。
効果1 歯磨き | 効果2 フッ素 |
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![]() 歯磨きは、歯の健康を守るために重要なケアの一つです。キシリトールを取り入れることによって、ミュータンス菌の力が弱くなり、プラークが落ちやすくなります。 |
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フッ素は再石灰化を促し、歯を溶かす酸に強い歯質を作り出します。 |
効果3 正しい食生活 | 効果4 メインテナンス |
![]() ダラダラ食いや糖分を含んだ飲食は、量よりも時間や回数が問題です。なるべく食事と一緒に摂るようにし、どうしても甘いものが食べたくなったら、キシリトールガムやタブレットを摂るようにしましょう。 |
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歯磨きだけでは清潔な状態を継続することはできません。歯科医院での定期的な健診が必要です。 |
キシリトール100%配合のガムの場合、1日5~10gの量を毎食後20分以上かけて噛むとむし歯予防の効果的が高まります。キシリトールの甘みはなくなってしまいますが、噛み続けることが大切です。
例えば、歯科専用キシリトールガムは、1粒あたりキシリトール含有量が約1.3gなので、効果的な摂取量5~10gに置き換えると、1日の摂取量は、4粒(5.2g)、5粒(6.5g)、6粒(7.8g)、7粒(9.1g)、8粒(10.4g)程度が理想と言えます。
たくさんのガムを噛むほど効果がありそうですが、実はそうではありません。
また、キシリトールを20g以上摂取してしまうと、お腹がゆるくなりますのでご注意ください。
歯科医院専売がベストです。
専用キシリトール含有率は「専用キシリトール含有率 = キシリトール(g) ÷ 炭水化物 x 100」で計算可能です。
キシリトール100%ガムが理想ですが、最低でもキシリトール含有率が50%以上のものを購入しましょう。
糖質0gのものを選びましょう。
キシリトール以外の甘味料としてはソルビトール、マルチトールのようなものがよいです。
一般に「○○トール」という甘味料はキシリトールと同じ糖アルコール類で似たような構造をしており、むし歯にならないことが特徴です。
酸による脱灰の危険性がないとは言えないからです。
含有量が書かれていない場合は糖質0gであることと、炭水化物とキシリトール分量が限りなく近い物を選ぶようにするのがポイントです。