乳歯はいったいいつ頃から準備されるのかご存知でしょうか?
妊娠(2~3か月)位には乳歯の種(歯胚)ができ、妊娠4ヶ月くらいになると歯胚にカルシウムやリンが沈着して石灰化し、エナメル質が形成されます。その頃には、早くも永久歯の歯胚もでき始めるのです。
妊娠中のお母様は、栄養のバランスの良い食事を心がけ丈夫な歯を育ててあげましょう。
牛乳、小魚、ひじきなどのカルシウムをしっかり摂るだけでなくタンパク質やビタミン、ミネラルなどをバランスよく摂ることが大切です。
むし歯は、むし歯菌による感染症です。生まれたての赤ちゃんは、無菌、無歯です。
その後、乳歯が萌出されるまで母乳やミルクで育ち、歯が萌出し始めると離乳食になります。この時の母親の口腔状態がとても重要で、もし母親の口腔内が歯周病だったり、むし歯だらけだとすると、子供に感染すると言われています。
よく患者様から、「私の親も歯が悪いので遺伝でむし歯になりやすいんです。」と言う話を聞きますがこれはほとんどの場合間違いです。
確かに、先天的にエナメル質が欠損を起こす病気などはありますが、むし歯に関しては、先天的な原因より後天的な原因がほとんどです。
むし歯は、むし歯菌の感染だけで発病するというわけではく、間食や歯磨きの習慣など、生活習慣が関わって初めて発症しますから、日々清潔な口腔内でいることが大切です。
むし歯で早期に喪失すると、後続永久歯が未成熟で萌出したり、きちんとした位置に萌出せずに歯列不正をおこしたり、乳歯のむし歯が原因で永久歯の形成不全を起こす場合などがあります。
やはり乳歯もきちんと治療し永久歯萌出まで大切にしなければなりません。
この時期であれば、ほとんどの場合問題なく治療できますが、妊娠初期・妊娠後期は基本的に応急処置のみを行います。
むし歯・歯周病治療が必要な状態であれば、安定期に積極的に治療を受けて出産までに治療をすませておくことをお薦めいたします。
また、妊娠中の歯の治療には必ず母子手帳を持参しましょう。
一般的に歯科麻酔は局部麻酔です。通常量の使用では母子ともに全く影響はありません。
麻酔の際に説明をいたしますが、リラックスして麻酔の処置をお受けください。
歯科治療で使用するレントゲンの放射線量は、1年間に被爆する自然放射線量と比較してもごく微量です。
歯科の場合お腹から離れていることと、防護エプロンを使用することにより、大切なお腹の赤ちゃんに影響がないようにしています。
また、当院のレントゲンはデジタルを使用していますので、通常の線量の1/10で撮影が可能となります。
不安な場合はご相談ください。
個人差もございますが、治療ユニットをあまり倒しすぎない楽な体位をとってもらうように配慮しておりますので、遠慮なくご希望をお申しつけください。
原則として妊娠中の患者様には投薬はしません。
ただし痛みがひどい場合は、我慢することが逆にお腹の赤ちゃんに悪い影響を与えることがあるため、お腹の赤ちゃんに影響の少ないものを選択し投薬することもあります。
また、授乳中のお母様への投薬もできるだけ行いませんが、どうしても必要な場合には、できるだけ大切なお子様への影響の少ないものを選択します。
その他、ご不明な点は歯科医師、スタッフにお尋ねください!!
私たちはお母様をお応援いたします!!